採卵前にできることは?採卵数・卵子の質が気になる方へ

2026年09月27日

「次の採卵までに何かできることはない?」

「前回は採れた卵が少なかったから、次は少しでも良い状態で採卵したい」

体外受精をしている方から、このような相談を受けることがあります。

採卵数や卵子の状態には、年齢、卵巣予備能、卵巣刺激への反応など複数の要因が関係します。

そのため、「これをすれば採卵数が増える」「この食品を食べれば卵子の質が上がる」と単純に言うことはできません。

一方で、採卵までの期間に睡眠・食事・運動・喫煙など、自分で見直せる生活習慣を整えておくことは大切です。

さらに重要なのが、採卵で採れる卵子を含む卵胞は、採卵直前だけで育っているわけではないということです。

 

採卵数は何によって決まる?

採卵では、卵巣刺激によって複数の卵胞を育て、その中から卵子を採取します。

しかし、採れる卵子の数は全員同じではありません。

年齢やAMH、胞状卵胞数、これまでの卵巣刺激への反応などを参考にしながら、医療機関が刺激方法を検討します。

ESHREの2025年版ガイドラインでも、卵巣刺激に対する反応予測にはAMHまたは胞状卵胞数が推奨されています。一方、AMHは妊娠・出生そのものを予測する検査ではありません。

つまり、生活習慣だけで採卵数をコントロールできるわけではないということです。

 

採卵の準備は「採卵直前」からではない

ここは採卵前の方に特に知っておいてほしいポイントです。

採卵で採れる卵子を含む卵胞は、採卵周期に入ってから突然育ち始めるわけではありません。

ヒトの卵胞は、休止状態から発育を開始し、前胞状卵胞になるまでにも数か月、その後さらに約70日をかけて2mm程度の胞状卵胞へ成長していくことが報告されています。

つまり、

「採卵の1週間前だけ頑張ればいい」

というものではありません。

だからこそ、

「次の採卵までまだ時間があるから、そのうち始めよう」

ではなく、

採卵結果に悩んでいるなら、気づいた時点から数ヶ月先を見越した動きをする。

という考え方が大切です。

年齢や卵巣予備能など、自分では変えられない要因もあります。

それでも、卵胞が数か月単位で発育していることを考えると、採卵直前になってから慌てて何かを始めるより、できる準備は早めに始める方が合理的です。

 

採卵前は「卵子の質を上げる魔法」を探しすぎない

採卵がうまくいかなかった経験があると、

「卵子の質を上げるサプリは?」

「何を食べれば良い卵が採れる?」

と探したくなると思います。

採卵周期だけ魔法のような物を求めて追加することではなく、卵子の質を高めるための正しいやり方を網羅していくことが重要です。

 

採卵前に見直したい睡眠と生活リズム

採卵前だからといって、突然特別な生活をする必要はありません。

まず確認したいのは、

・睡眠時間が極端に短くないか
・就寝・起床時間が毎日大きくずれていないか
・夜更かしが続いていないか
・仕事や家事で休息がほとんど取れていないか

といった基本的な部分です。

妊活では「何を追加するか」ばかりに意識が向きますが、睡眠や休息など、すでに不足しているものを整えることも重要です。

 

採卵前の食事で意識したいこと

採卵前だからといって、特定の食品だけを大量に食べる必要はありません。

基本は、

・主食
・たんぱく質を含む主菜
・野菜などの副菜
・果物
・その他必要な食品

を組み合わせ、極端に偏らない食事を続けることです。

また、妊娠を希望する女性には葉酸摂取が推奨されており、ASRMも1日400μgの葉酸摂取を推奨しています。

 

喫煙は男女ともに見直したい

妊活中に特に見直したい生活習慣の一つが喫煙です。

ASRMは、喫煙が女性の妊孕性低下や流産リスクと関連することを示しています。また男性でも、精子濃度・運動率・形態への悪影響が報告されています。

そのため、

「採卵の直前だけ禁煙する」

というよりも、妊活を考えた段階から男女ともに見直していくことが重要です。

 

採卵周期に入ったら運動量にも注意する

普段の適度な運動は健康管理として大切ですが、卵巣刺激中は状況が変わります。

複数の卵胞が発育することで卵巣が大きくなることがあります。

そのため採卵周期では、激しい運動や腹部に強い負荷のかかる動作について、注意が必要です。

腹部の強い張りや痛み、急激な体重増加、息苦しさなどがある場合には、自己判断で運動や整体を続けず、まず医療機関へ相談しましょう。

ESHREの卵巣刺激ガイドラインでも、卵巣反応のモニタリングやOHSSを含む安全管理が重要な要素になっています。

 

採卵前は女性だけでなく男性側も準備する

採卵というと、どうしても女性側の準備だけに目が向きます。

しかし、採卵した後には受精があります。

そのため男性側も、

・喫煙
・過度な飲酒
・睡眠不足
・運動不足
・食生活の偏り

などを見直していくことが大切です。

妊活は女性だけの問題ではありません。

採卵前の準備を「夫婦の準備」として考えることも重要です。

 

採卵前は「できる準備」と「医療」を分けて考える

採卵数や卵子の状態を決めるのは、一つの生活習慣だけではありません。

病院では、AMHや胞状卵胞数、これまでの採卵結果などを踏まえて刺激方法を検討します。ESHREも、卵巣反応の予測や刺激方法について医学的な個別化を推奨しています。

一方、自分たちで見直せるのは、

睡眠・食事・運動・喫煙など、日常生活の土台

です。

採卵で悩んでいるなら、

「次の採卵が決まってから始める」ではなく、今からできることを一つずつ始める。

この考え方を持っておくことが大切です。

 

札幌で採卵前の身体づくりを考えている方へ

札幌整体サロンアトレでは、採卵を控えている方や、低AMH、採卵数が少ない、胚盤胞まで育ちにくいなどの悩みがある方の妊活サポートを行っています。

現在の不妊治療の状況だけでなく、睡眠・食事・身体の状態・男性側の妊活なども含め、

「次の採卵までに、自分たちに見直せることは何か」

を整理していきます。

卵胞は採卵直前だけで育っているわけではありません。

次の採卵について悩んでいるのであれば、直前まで待つのではなく、今から身体づくりについて考えてみてください。

 

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※採卵数・卵子の質・妊娠率の改善を100%保証できるものではありませんが、実績の通りたいさくの変化されている方はいらっしゃいます。変化には個人差があります。

【執筆者】
札幌整体サロンアトレ 代表 鈴木
柔道整復師

【参考資料】
・Gougeon A. Human ovarian follicular development: from activation of resting follicles to preovulatory maturation.

・ESHRE Guideline: Ovarian Stimulation for IVF/ICSI 2025.

・American Society for Reproductive Medicine. Optimizing natural fertility: a committee opinion.