不妊とビタミンDの深い関係

2019年02月18日

不妊とビタミンDの深い関係についてご紹介します。

一般的にはカルシウムの吸収をサポートすることで知られていますが、アメリカの研究データにより日本の不妊治療専門病院でも注目されています。

アメリカの研究論文(英語ページ)

Chu J et al. Vitamin D and assisted reproductive treatment outcome: a systematic review and meta-analysis. 

論文も含めビタミンDと妊娠率についてをまとめました。

論文内容

ビタミンD欠乏は胎児の成長制限や妊娠着床リスク増加が関連していることがわかっていた。

ビタミンD濃度と体外受精について2700人のデータ。

ビタミンDが充実している女性の方が陽性の妊娠検査を達成する可能性が高いことを示した。

妊娠陽性反応率や出生率が1.5~2倍の違い。

 

上記論文以外の研究でも

欠乏すると習慣流産や妊娠高血圧、新生児の発育障害のリスクが高くなる報告もあり。

ビタミンDと男性不妊についての報告もあります。

ビタミンDが不十分な男性と比べ十分な男性は運動率など66~110%増加

欠乏は精液所見の低下をもたらす。

精子の運動能力を高め、精子の細胞内へのカルシウム吸収を促すことで精子の受精能力に関与する。

ビタミンDの働きまとめ

ビタミンDの受容体は細胞の増殖と分化に関わっていて、精巣や卵巣にもある。

免疫システムにも影響がある。

このことから妊娠においての様々な改善報告がされています。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の改善

ビタミンDはインスリン抵抗性の改善作用あり、ビタミンDとカルシウムの投与で男性ホルモン値や月経周期の乱れ、排卵の改善がみられたという報告がたくさんあります。

これは糖質過多による細胞老化した卵子が、ビタミンD受容体が反応することで卵子細胞の成長反応が良くなることが考えられます。

AMHの改善

40歳以上の女性では、ビタミンD濃度が低いと、AMHの値も低くなることが分かっています。

ビタミンDによってAMH値が増加する報告あり。

発育過程にある卵胞から分泌されるホルモン(AMH)=ビタミンD濃度が充実すると受容体の反応が良くなる=成長反応が良くなることが考えられます。

着床率アップ

論文内容の通りです。

不育や流産の改善

ビタミンD濃度が低下すると、流産の原因の1つとされている

濃度が低いと抗リン脂質抗体、NK活性抗核抗体、抗DNA抗体の数値が上昇する報告あり。

免疫反応が正常化されることにより不育症改善の報告もあり。

摂取量と食べ物

1日5.5ug/日~上限100ug/日

鮭、カツオ、キクラゲ、しいたけ、エリンギ

魚系やきのこ類に多く含まれます。

食の欧米化でビタミンDが不足している食生活になっていませんか?

栄養はチームプレイで全てが関連して体の中で働いてるためビタミンDだけ摂取していれば良いという物でもありませんが、かなり重要な栄養素の1つです。

食材やサプリなどでしっかりと摂取しましょう。